アパート経営は何年で黒字になる?収支改善までの目安と成功への道筋

公開日:2024/03/15  最終更新日:2023/12/05

アパート黒字

アパート経営は多額の資金を必要とする事業です。しかし、サラリーマンでは全く手が届かないかといえばそうではありません。資金計画をしっかり立て、良い管理会社と提携できれば長期安定収入を得ることができます。今回はアパート経営が黒字になるまでの年数や効果的な経営戦略、収支改善のポイントなどについて解説します。

アパート経営の収益が黒字になるまでの年数

アパート経営は多額の初期費用を要する事業です。最初に支払ったコストを回収し、黒字で運営するにはどのくらいの年数がかかるのでしょうか。

ここでは、経営初年度の初期費用やコストを返済する原資となる収入源、黒字化までの年数について解説します。

初年度の初期費用

アパート経営の初年度でどのくらいの費用が必要なのでしょうか。最初に用意するのは購入するアパートの頭金です。

頭金は物件の10〜20%ほどとされていますので、5,000万円の物件であれば、500〜1,000万円の頭金を用意します。次に諸経費として融資の手数料、仲介手数料、保険料、登記費用、登記に関わった司法書士の報酬、各種の租税、印紙代などが必要です。

これらの費用が100〜200万円程度必要です。余裕をもって考えれば、初年度で1,000〜1,500万円の出費となります。

アパート経営の収入源

アパート経営の収入源は家賃収入です。家賃収入は安定していますが、大きく増えることがありません。

こうした毎月・毎年の安定した収入をインカムゲインといいます。しかも、入室率が下がると、それに比例して収入も減ってしまいます。

アパートを売却すれば、それも収入源と考えられます。売却による収入をキャピタルゲインといいます。

5,000万円で購入したアパートを6,000万円で売却すれば1,000万円のキャピタルゲインを得られます。そのため、初期費用を回収できるタイミングで売却すれば、その段階で黒字化が達成できます。

黒字化には10年かかる

物件を売却せずに運用したとすると、どのくらいで黒字化できるのでしょうか。初期費用が1,500万円、ローンなど諸経費を支払ったうえでの毎年の収入を150万円と考えれば、10年間で初期費用分を回収でき、11年目から黒字となります。

初期費用が小さく、収入が大きければ、より短い期間で黒字化を達成できるでしょう。しかし、入居率が下がったり、初期費用が大きすぎれば、黒字化まで長期化します。10年はあくまでも目安であり、必ず10年で黒字化できると限らないことに注意しましょう。

アパート経営を黒字にするための効果的な経営戦略

アパート経営で確実に黒字化するにはどうすればよいのでしょうか。注意すべき点は立地・物件の状態・リスクの想定の3点です。

黒字化しやすい立地でアパート経営を始める

賃貸物件において、立地は何よりも重要です。どんなに設備が整った物件を購入・建設したとしても、物件の立地条件が悪ければ入居者が集まらず、赤字経営に陥ってしまうからです。人が集まりやすく黒字化しやすい物件の特徴は以下のとおりです。

電車・バス・幹線道路へのアクセスがよく通勤しやすい、学校・病院・ショッピングモールなどへのアクセスが良い、治安がよい、ライバルの物件が少ない物件はすぐに買い手がついてしまいます。しかし、こうした物件が売りに出されていたり、アパートを建てられそうな土地が売られていたら、良い物件を手に入れるチャンスです。

良好な状態の物件を購入する

中古物件の場合、外壁や内装が経年劣化していることがあります。そうした物件を購入するときは、物件の修繕費も初期費用に入れて考えましょう。交渉次第では売主が修繕してくれたり、物件価格を値引きしてもらえたりする可能性があります。

常にリスクを想定し先手を打つ

アパートに限らず、不動産経営にリスクはつきものです。空室リスクや家賃滞納のリスク、事故物件になってしまうリスク、金利上昇のリスク、家賃下落のリスクなどリスクを上げればきりがありません。

リスクのなかには事前に防ぎようのないものもありますが、空室リスクや家賃滞納リスクは管理会社と密接に連絡を取り合うことで防ぎやすいリスクです。こうしたリスクを常に考え、可能な限り先回りしてリスクを低減させるよう努めましょう。

アパート経営の収支改善成功に向けた重要なポイント

アパート経営を軌道に乗せ、収支を改善するにはどのようなことに気を配るべきでしょうか。

まず、入居者の審査を慎重に行うことが重要です。トラブルや家賃滞納リスクを減らし、新規の入居者を確保しやすくするため、管理会社と連絡を密にとりながら慎重に入居者を選びましょう。

次に信頼できる管理会社を選ぶことです。管理会社の広告や管理がずさんであれば、入居者が思うように集まらず、収入が伸びません。

経営者自身が不動産の知識を勉強することも重要です。管理会社のいうことをうのみにせず、自分の判断で行動するには相応の知識が必要です。

まとめ

今回はアパート経営を黒字化するための方策や収支改善にむけたポイントなどについてまとめました。収支をプラスに持っていくには好立地の物件を購入し、良い不動産会社に管理をゆだね、入居率をアップさせることが重要です。

安定した収入を得るため、経営者自らが不動産について学び、管理会社と密接にかかわることで早期の黒字化が実現できるのではないでしょうか。

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