名古屋の不動産投資は危険？失敗しないリスク対策

名古屋は不動産投資で注目される地方都市ですが、物件選びを間違えると大きな損失につながります。この記事では名古屋で投資する際に知っておくべきリスクと、失敗を避けるための具体的な対策を解説します。名古屋市で不動産投資を検討されている方は、最後までご一読ください。

名古屋の投資リスク

名古屋での不動産投資には、地方都市ならではのリスクがあります。物件を選ぶ前に、これらのリスクを正しく理解しておくことが大切です。

製造業に頼る経済

愛知県はトヨタ自動車を中心とした製造業が盛んな地域として知られています。2009年のリーマンショック時には、トヨタが赤字に転落し「トヨタショック」と呼ばれる経済打撃を受けました。製造業の不況時には、工場で働く人が減り、賃貸需要が落ち込む可能性があるのです。

名古屋の経済は自動車産業に大きく依存しているため、この業界の動向が不動産市場にも影響を与えます。投資を考える際は、地域経済の状況を常にチェックすることが重要です。

エリアで変わる人口

名古屋市内でも、区によって人口の増え方は大きく異なります。たとえば南区や港区は2045年までに20%以上人口が減る見込みです。一方で名東区は毎年1万人以上が転入する人気エリアとなっています。人口が減るエリアの物件を選んでしまうと、入居者が見つからず空室リスクが高まります。

名古屋市全体の人口は増えていますが、エリアごとの状況は異なるため、細かく調べる必要があるのです。

都心部と郊外の差

名古屋駅や栄駅周辺は賃貸需要が高く、単身者向け物件が人気のエリアです。しかし、郊外では車社会のため、駐車場の有無が入居率を大きく左右します。名古屋は自動車保有台数が全国1位の地域であり、東京とは生活スタイルが異なります。東京と同じ感覚で「駅近なら大丈夫」と考えて物件を選ぶと、思わぬ失敗につながる可能性があります。

名古屋で避けるべき物件

名古屋で不動産投資に失敗しないためには、リスクの高い物件を避けることが何より重要です。

駅から遠い物件

名古屋は車社会ですが、単身者やビジネスマン向け物件は地下鉄沿線がとくに人気です。地下鉄東山線は名古屋駅と栄駅を結び、賃貸需要が非常に高いエリアです。駅から遠い物件は価格が安く見えますが、家賃を下げても入居者が見つかりにくく、空室リスクが高まります。物件価格だけで判断せず、交通の利便性をしっかり確認することが大切です。

単身者をターゲットにするなら、駅から徒歩10分以内の物件を選ぶことをおすすめします。

人口減少エリア

名古屋市内でも人口が減っているエリアがあります。熱田区や中区の一部では人口が横ばい、もしくは減少傾向にあり、長期的に見て資産価値が下がる可能性があります。一方で中川区や緑区は人口が多く、安定した人口増加が見込まれるエリアです。人口が減ると賃貸需要も減り、空室が続くリスクが高まります。

投資する前に、そのエリアの将来的な人口予測を調べておく必要があります。名古屋市の公式サイトでは区ごとの人口データが公開されているため、必ず確認しましょう。

金融機関の融資外

名古屋在住でない人が投資する場合、金融機関の営業エリア外だと融資を受けにくくなります。多くの地方銀行や信用金庫は、投資対象の不動産と借主の住所が管轄エリア内であることを条件としています。東京で使えた金融機関が名古屋では使えないケースも多く、融資条件を事前に確認せずに物件を選ぶと、購入計画が破綻するリスクがあります。

投資を始める前に、利用できる金融機関をリストアップしておくことが重要です。

成功する物件選び

リスクを避けて安定した収益を得るには、正しい物件選びの基準をもつことが必要不可欠です。

名駅・栄周辺狙い

名古屋駅と栄駅周辺はリニア中央新幹線の開通に向けた再開発が進んでいます。2027年のリニア開通で品川駅まで40分になり、東京への通勤も可能になるため、賃貸需要の増加が期待されています。名古屋駅周辺では超高層ビルの建設や商業施設のリニューアルが進み、栄駅周辺でも大型施設の建設が予定されています。

この2つの駅へのアクセスがよいエリアを選ぶことで、将来的な地価上昇も見込めるのです。名駅・栄まで30分以内でアクセスできるエリアが理想的です。

地下鉄沿線が基本

単身者向け物件なら地下鉄東山線沿線が最も狙い目となります。名古屋駅や栄駅まで乗り換え1回以内のエリアが理想的で、設定家賃も高水準を維持できます。地下鉄名港線の港区方面や桜通線の南区方面は人口減少が予測されているため避けた方が無難です。名古屋市内の地下鉄は1日120万人以上が利用しており、通勤に便利なエリアは常に需要があります。

地下鉄沿線であれば、車をもたない単身者や学生にも人気が高く、安定した入居率が期待できます。

現地調査は必須

ネット情報だけで判断せず、実際に現地を訪れて周辺環境を確認することが成功への近道です。物件の周辺に商業施設やスーパーがあるか、治安はよいか、夜間の雰囲気はどうかなど、現地でしか分からない情報がたくさんあります。名古屋市の公式サイトでは地域経済の動向や再開発の情報が公開されているため、必ずチェックしましょう。

東京の常識は名古屋では通用しないことが多いため、名古屋独自の視点で調査することが重要です。

まとめ

名古屋の不動産投資には製造業依存や人口減少エリアなどのリスクがあります。しかし、名駅・栄周辺の地下鉄沿線で、人口増加が見込めるエリアを選ぶことで、リスクを抑えた投資が可能です。とくに地下鉄東山線沿線は賃貸需要が高く、リニア開通による将来性も期待できます。現地調査を怠らず、エリアの人口動態や経済状況をしっかり確認して、慎重に物件を選ぶことが成功のカギとなります。